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山帰り[やまがえり]

江戸の町から見えた富士山の手前に、富士山に重なるように見えた山を大山といいます。この山は、江戸っこたちの信仰を集めていました。

この演目は、六月二十七日から七月十七日まで許されていた、大山参り(奥の院参拝)の、最後の五日間である盆山に繰り出した、 借金取りから逃れた鳶などの仕事師たちのことを、舞踊化して作られました。

この演目は、その内容から、別に『大山参り』 とも呼ばれます。

大山の大山神社の石尊社[しゃくそんしゃ]へ参詣した仕事師たちが、その帰りの道中、博打に負けたうえ、 宿で買わされた安女郎にも劣った女たちについて、自分たちの間抜けぶりを、自嘲する、というのがあらすじとなります。

 

「伊勢の御が」のオキの後、花道より威勢良く出てくる江戸の仕事師たちは、自嘲的な悪態をつきながら本舞台へ。

お目当ての女に振られた間抜けなさまを自嘲的に踊った後、新内の「蘭蝶」のクドキ、手拭いの踊りを見せます。

庄内地方の民謡、庄内節を踊り、チラシ、最後は再び旅を続けようとするところで幕となります。

 

【基礎データ】

■文政六年(1823)八月、江戸森田座初演

■作詞:二代目桜田治助[さくらだじすけ]

■作曲:初代清元斎兵衛[きよもとさいべえ]

■五変化『法花姿色々』[のりのはなすがたのいろいろ]のひとつ

■本名題:『山帰強桔梗』[やまがえりまけぬききょう]

■別に『大山参り』 とも呼ばれる。

■初演時、三代目坂東三津五郎が親戚である七代目森田勘弥五十回忌として踊られた

■上演時間:およそ16分

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