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戻駕[もどりかご]

ふたりの駕篭かき、東の与四郎と浪花の次郎作とが、島原から禿を乗せての戻駕、禿を相手にそれぞれ、江戸と大阪の自慢と廓話をします。

実は、東の与四郎は、真柴久吉であり、浪花の次郎作は石川五右衛門であることが見顕しとなり、立回りを見せる、 という大胆な飛躍のストーリー展開が魅力の顔見世舞踊です。

場所は、京都の紫野という設定で、この演目はスタートします。

ふたりの駕篭かきが、島原の傾城を送った戻り道、戻駕には、島原の傾城についている禿が乗っています。

ふたりは、互いに自慢話をはじめます。

東の与四郎は江戸の吉原、浪花の次郎作は大阪の新町の廓話をするのです。ふたりの廓話のあと、島原の傾城についている禿に、 京の廓の話を聞こうと、禿を呼び出します。ぽっくりをはいた禿は、「まだ廓馴れぬ風情にて」と出て、ふたりと踊ります。

最後は、ふたりの懐から香炉・連判状が落ちることで、東の与四郎は、真柴久吉であり、 浪花の次郎作は石川五右衛門であることが分かってしまいます。

詰め寄るふたりを禿が止めますが、ふたりは肌脱ぎに刀を抜いての立回りをみせ、争うさまをみせて終わります。

このように、一般に顔見世舞踊は荒唐無稽[こうとうむけい]な筋立ての舞踊が多くあります。

■天明八年(1788)十一月、江戸中村座初演、所作事

■作詞:初代桜田治助[さくらだじすけ]

■作曲:初代鳥羽屋里長[とばやりちょう]

■本名題:『戻駕色相肩』[もどりかごいろにあいかた]

■上演時間:およそ37分

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