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汐汲[しおくみ]
能の「松風」にその趣向を借りた演目といえます。
在原業平[ありわらのなりひら]の兄:行平[ゆきひら]が、その昔、須磨証へ流されたとき、姉妹の海女、松風と村雨[むらさめ] とを愛したという伝説が、能に取り入れられて『松風』となり、やがては歌舞伎舞踊・日本舞踊にも取り入れられた、と考えられます。
汐汲[しおくみ]は、亡き在原行平の形見である烏帽子・狩衣を着けた海女・松風が、行平を想い踊る、というかたちをとっています。
汐汲[しおくみ]という演目としては、三代目坂東三津五郎が初演しましたが、再演時には、海女・ 松風を筑波山の霊狐の化身という趣向に改めた事から、花道からのセリ上がりが型となった、という経緯があります。
もちろん、それ以前の海女・松風として、もとの花道から出てくる方法もありますので、どちらでも上演されるようです。
踊り自体は、様々な技巧が凝らされたりして、変化が多く、見どころも豊富な演目となっています。
■文化八年(1811)江戸は市村座『七枚続き花の絵姿』の七変化のひとつが独立した演目
■『七枚続き花の絵姿』の七変化は、女三の宮・梶原源太・汐汲・猿回し・願人坊主・老女・関羽の七つ。
■作詞:二代目桜田治助[さくらだじすけ]
■作曲:二代目杵屋正次郎[きねやしょうじろう]
■上演時間:およそ22分
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