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羽根の禿[はねのかむろ]
禿[かむろ]とは、遊女の小間使いで、六歳~十三、四歳くらいまでの少女をさしていいます。
この曲は、少女の年齢不相応のおませさを表現しながら、初春の廓の雰囲気を描いた演目です。
江戸は吉原の正月。普段は午前六時に起きて雑用をする禿も、この日は、遊びの時間をもらえます。
かわいらしい少女が、「禿々と沢山そうに、言うてくだすんな」などの唄に載せて、物知り顔に恋の手練手管を踊ります。
「つくつくつく」と羽子板で羽根突きをしますが、羽根が飛び門松の先端にひっかかってしまいます。背が届かない禿は、 ぽっくりの下駄を重ねた上に乗り、羽子板で払い落とした後、羽根を持ちぽっくりの下駄をはいてきめ、幕となります。
羽根を突く数は、禿の成長していく過程を表しています。
また、昭和六年(1931)東京劇場にて六代目尾上菊五郎が、この羽根の禿を踊ったとき、自身の大きな体を小さく見せようと、 書割を大きくしたと言われ、 そのやり方が、残っています。
※書割[かきわり]とは、背景画を舞台全面に吊る大道具のことです。
■天明五年(1785)江戸・桐座初演
■五変化『春昔由縁英』[はるはむかしゆかりのはなぶさ]のひとつ
■作詞:初代瀬川如皐[せがわじょこう]
■作曲:初代杵屋正次郎[きねやしょうじろう]
■上演時間:およそ12分
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