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勧進帳[かんじんちょう]

能の『安宅[あたか]』を舞踊化した踊り。

能の舞台を日本舞踊の舞台に移した【松羽目物[まつばめもの]】として、舞台には松と竹をはじめとする、 能舞台から取り入れた装置を施しています。

日本舞踊に能楽の持つ、高尚さや典雅という味を取り入れていて、とても人気の高い演目のひとつとなっています。

能とは、出演者の役割・人柄がひと工夫されていることろが、大きく違うともいえます。

能の『安宅』において、弁慶は圧倒的な威圧感で関所を通過していきますが、日本舞踊(歌舞伎舞踊)においては、富樫左衛門 (安宅の関所の役人)は、山伏の一行を義経主従の一行であると察知しながら、武士の情けで見逃し、関所を通過させる表現となっています。

もしかしたら、舞踊における表現の方が、より「人間くさい」演出になていると言えるのかもしれません・・・。

この人間味の部分をこう言い表す場合もあります。

「勇・智・仁」三者三様の人間ドラマが共感を呼ぶ作品であり、

弁慶は「勇」、義経は「智」、そして富樫左衛門が「仁」のシンボルとなっている。

いずれにしても、人間味を通して、深い人生観に触れることのできる名曲であり、また多くの日本人が大好きで、多くが支持する物語、 と言えると思います。

■初演:天保十一年(1840)三月、江戸・河原崎座。

■作詞:三代目並木五瓶[なみきごへい]、作曲:四代目杵屋六三郎(六翁)

また、幕切れに弁慶が見せる飛び六法[ろっぽう]は、とくに有名です。【勧進帳】の最後をしめくくる、とても大切で、 象徴的な場面です。

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